長期投資はなぜ有効か(普遍性・優位性)

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前回は短期トレードよりも長期投資の方がより多く儲けられることを示しました。
今回は、長期投資がいつまでも有効な理由や他の投資法に比べて優位な点を紹介します。

長期投資はなぜ有効か(普遍性・優位性)

長期投資と短期トレードの違いに”普遍性”があると思っています。
と言われてもなんのことかピンとこないかもしれませんが、長期投資は永遠とでも言いましょうか、いつまで経ってもその有効性は続くとでも言いましょうか。
その辺のことをこれから具体的に伝えていきます。

なぜすべての人が長期投資を目指さないのか

誰しもがはやくお金持ちになりたい

前回の記事で示したように長期投資はうまくいけばとんでもなく儲かります。
(うまくいかなくてもインデックスの積立投資で放ったらかしておけば老後に困らないくらいにはなるが)→やはりいずれにせよ長期投資だな!


ではなぜ全ての投資家が長期投資をしないのか?
それは世界一の長期投資家が簡潔でこれまたなんとも唸るような答えを用意してくれています。

ゆっくりお金持ちになりたい人はいない

ウォーレン・バフェット

前回の記事の複利の効果をもう一度見てみましょう。

複利比較グラフ

これを見てもわかりますね。
複利の効果を実感するのはいくらかまとまった時間が必要です。


大抵の人は手っ取り早くすぐにでもお金持ちになることを願います。
「寝て起きて金持ちになっていたらもう明日にでも働かなくて済むのに」
そして一部の人はギャンブルに走ったりするのです。

そしてバフェットはこうも言っています。

ゆっくりとお金持ちになるのはかなり簡単です。
しかし、すぐにお金持ちになるのは簡単なことではありません。

ウォーレン・バフェット

本能に逆らう

もうひとつ、なぜ全ての投資家が長期投資をしないのかを説明します。
それは本能に逆らう必要があるからです。

そもそも投資で儲けるにはどうすればいいですか?
“安く買って高く売る”
ただこれだけです。
でもこれがとても難しく思えるのはそれはすべての人に備わる本能が関係しています。

シマウマが群れで水を飲んで休憩しているとしましょう。
すると突然一部のシマウマが急に走ってどこかへ行ってしまいます。
それにつられて他のシマウマも後を追うように走り出しました。

なぜでしょうか?
それは危険を察知したからです。
「自分は確認したわけでもないけれど、他のシマウマが逃げたならライオンが襲ってきたのかもしれない」
そんな本能が働いて周りの皆と同じ行動を取るのです。

これは人間も同じで、”皆がやっているから自分もやる”
そんな経験誰しもがあると思います。
これは本来備わっている本能なのです。

市場で本能に従うと…

しかし市場で本能に従うとどうなりますか?
“皆が買っているから買う”
“皆が売っているから売る”
これは投資で一番やってはいけない”株価が上がったから買う、下がったから売る” そのものです。
こんなことをやっていてはいつまで経っても儲けることはできません。

短期トレードでは上がった株に乗ってそれが幻想だと皆が気づくうちに逃げれば儲けられます。
そこまで本能に逆らう必要はありません。
しかしこれは投資ではなく投機です。

長期投資では企業の価値を推定して、それよりも安く買い、自分が間違っていると判明しない限りは株価が下がっても持ち続けます。
つまり、下げ相場では本能に逆らい続けなければいけません。
それは心地のいいものではありません。

投資家として成功を収めるには、多くの場合、常識に照らし合わせれば無分別としか言いようのない居心地の悪さを受け入れられるほどの自信を持たなければならない。

『市場サイクルを極める』 ハワード・マークス

ここまで読んだ方は何やら長期投資はとても難しいもののように思われるかもしれません。
それでは次回は本能に逆らうには、長期投資で成功するにはどうすればいいかをお伝えします。

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