銘柄分析【9341】GENOVA Part2
では続きです。
四季報でどんな点に注目してこの銘柄を見つけたのかというのはご紹介しました。
四季報の簡易的なデータを見ただけで投資はできません。
次にこの銘柄をもう少し掘り下げて調べてみることにします。
事業内容
まずはこの企業が何をやってるかが気になりますよね。
四季報の情報から医療関係・メディア関係というのはわかりました。
事業内容やビジネスモデルなどを調べるにあたって特に新興企業には2つの有益な資料があります。
私はとりあえずこの企業が何をやってるか掴みたいときはそれらの資料がないか確認します。
①YouTube「stockvoiceチェンネル」
1つ目は東証が提供しているYou Tubeの「stockvoice」というものがあります。
YouTubeの検索画面に銘柄コードを入力すると新興企業なら大抵出てきます。
今回もありました。
こちらですね。
大体どれも10分くらいの動画で、新規上場した企業の経営者がその企業の事業内容や今後の成長戦略について語るというものです。
こちらを見ておけばその企業の概要を掴むことができます。
②事業計画及び成長可能性に関する事項
2つ目は東証グロース市場に上場する企業は「事業計画及び成長可能性に関する事項」という資料を作成することになっています。
こちらもその企業の事業内容や今後の成長戦略を知る上で大変有益な資料です。
今回はこちらの資料を使って事業内容を紹介します。
四季報には「メディカルプラットフォーム事業」と「スマートクリニック事業」があり、それぞれの利益率や売上割合も確認しましたよね。
こちらはメディカルプラットフォーム事業の詳細です。
この事業では主に2パターンの形態があるようです。
簡単に言うと、
①一般利用者へ役立つ記事の配信
医療を受ける一般の方向けに役立つ情報を提供する。
②医療機関情報の有償制作と配信
患者を集めたい医療機関からの依頼で医療機関の紹介記事や動画を作成して売上を上げるというものです。
つまり①で一般の利用者を引き付けてこのメディアの価値というものを向上させて②でマネタイズするという流れですね。
これがポイントです。
メディアの価値が上がれば上がるほど医療機関にとってはこのメディアが魅力的に見え、「もっとこのメディアに露出したい」と思えるようになるのです。
そうすると企業側としても値上げの余地が出てきますよね?
それを裏付けるのがこちらです。
こちらはメディカルプラットフォーム事業における契約単価の推移ですが、順調に上がってきていますよね。
このように、
記事投稿数増→利用者増→メディアの価値向上→出稿意欲のある医療機関の数&契約単価増
という好循環が生まれるのです。
メディアのこのようなビジネスモデルがとても儲かるということを知り、その仕組を理解すればこの事業がとても魅力的に映りませんか?
そしてなによりこの契約単価の上昇というのは恐ろしく利益を向上させます。
“値上げ”というのは利益の上昇にはとんでもなくインパクトを与えるものです。
そりゃそうですよね、原価や販管費をそのままにして売上をアップさせるのですから。
そして値上げした分がそのまま利益に乗っかります。
じゃあどこの企業も値上げできるのか、というとそうではありません。
値上げしたことによって客離れを起こすことがあるからです。
しかしこのメディカルプラットフォーム事業はそこまで心配することもないでしょう。
メディアの価値が向上したというのを医療機関に明確に伝えることができるからです。
このメディアに訪れる利用者数(PV数)を提示すればいいわけですからね。
「この前記事書いたときよりこんなに利用者増えてるんですよ?」と。
医療機関側も「そんなに利用者がいるなら値上げも納得」となるのではないでしょうか?
こういう「こいつ儲かるやん!!」って感覚、ひじょーーに大事です。
これは後からでも身に着けられるものです。
今、書籍の紹介シリーズやってますがそのうちこれを身につけるために読んでみると良い本も紹介していこうと思っています。
うーん、長くなってしまった。
ちょっと中途半端ですが今回はここまで。
次回は引き続きメディカルプラットフォーム事業の魅力をお伝えします。
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