書籍紹介シリーズ。
今は下記記事における「④投資手法の理解を深める」に関する本を紹介しています。
今回も「④投資手法の理解を深める」に関する本の紹介です。
そしてこの本は個人投資家必読の書といえるものです。
書籍紹介「ピーター・リンチの株で勝つ」 ~アマの知恵でプロを出し抜け~
今回紹介する本はこちらの本です。
”個人投資家必読の書”とまで言いましたが、まずはどれほどのものかをわかりやすくお伝えしましょう。
「個人投資家に勧める本をたった1冊だけ選べ」
と言われたら私はこの本を勧めます。
それほどの本です。
投資を始めたばかりの人でも「PER」という指標くらい知っておけば読めると思います。
小難しい本では全く無いので読む人をそこまで選ばないでしょう。
(PERはこの本の中で結構出てくる指標で、この指標を知らない本当に初心者の頃読んで一度読むのを中断した記憶があるっけ…)
著者について
著者はピーター・リンチという方です。
個人投資家にはかなり名の知れた方ではないでしょうか。
投資信託を運用するファンドマネージャーで、「マゼランファンド」を運用していました。
引退までの13年間でファンドの資産を700倍にもした凄腕投資家です。
それでは早速どんな本なのかを具体的に紹介していきましょう。
この本が教えてくれること
この本を読めば様々なことがわかりますが、主なものを挙げてみましょう。
- 個人投資家の優位性がわかる
- 小型株の強みがわかる
- 企業が上げる利益の大切さがわかる
- 銘柄の分類について知ることができる
- 売買のタイミングがわかる
この本を読むことで「投資とはこういうもの」、「具体的にどうやって銘柄を見つけ、選択すればいいか」、「売買の基準」などを教えてくれるのです。
投資初心者だった頃の私もこの本を読むことで投資で利益を上げるにはどうすればいいかが明確にわかってきました。
それではそれぞれの項目をもう少し具体的に説明していきましょう。
個人投資家の優位性がわかる
凄腕投資ファンドマネージャーが書いたこの本で意外なことを教えてくれるのが、「プロの投資家よりも個人投資家の方が有利である」ということです。
「プロの投資家」とはどんな人か?
まずプロの投資家とはどんな人を指すかイマイチピンとこない人のために説明しますが、つまりは「機関投資家」のことです。
著者のように、大学でMBA等の資格を取得してどこかの投資会社や証券会社に勤め、億単位の投資ファンド(投資信託)を運用する人のことです。
このような人は大学の頃から投資に必要なあらゆることを叩き込まれ、何処かの金融機関に勤めては高額な給料を貰い、ファンドの運用をしながら投資や企業に関する様々な情報をいち早く手に入れることができる立場にある人です。
果たしてそんな凄い人たちにイチ個人投資家が勝てるのか?
プロであってプロではない
”プロ”っていうとどんな人を想像しますか?
例えばプロ野球選手。
プロのピッチャーにその辺のど素人が挑んでもバットに当てることすらできないでしょう。
何せ彼らはすごい才能を持って生まれ、その上に多くの努力を重ねてきたのですから。
(そして皆、同じルールの元で勝負をする)
そう思うのが普通です。
しかし、投資の世界はちょっと事情が違います。
プロなのに必ずしもプロではないんです。
どういうことかというと、実はTOPIXなどの指標に勝てているファンドマネージャーは一握りです。
高い教育を受けたはずのファンドマネージャーですら、大抵は
”TOPIXに連動するインデックスを買ったほうがマシ”
という結果に終わっているのです。
なぜプロが勝てないのか?
それではなぜそんなことが起きるのかということをこの本では種明かししています。
そのひとつに、ファンドマネージャーには”縛り”があるんですね。
大きな額を運用するので
「時価総額が◯億円以上のものしか買ってはいけない」
だとか、リスクを抑えるために
「1つの銘柄で全体の◯%以上を占めてはいけない」
というものです。
このような縛りがあるのでいくら高い教育を受けてもTOPIXを上回ることは困難だということです。
個人投資家の優位点 ~得意分野で勝負できる~
また、個人投資家の強みとしては個々の強みを活かせるということです。
ファンドマネージャーのように”縛り”はありませんので、自分のよく知る分野の銘柄を選択すれば勝つ確率は上がります。
例えば勤めている企業の業界については他の人よりも良く知っているだろうし、最近流行っているものに敏感な人は他の人よりも早く察知してその銘柄を買うこともできます。
ということでプロとアマチュアにはそんな大きなギャップが存在するので、個人投資家は投資に有利だとピーター・リンチは主張しているわけです。
ちなみにこの本のサブタイトルは「アマの知恵でプロを出し抜け」です。
ということで今回はここまでですが、まだまだ語りたいことはあるのでその続きは次回。
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