【9553】マイクロアド決算分析(2023年3Q)

マイクロアド決算分析アイキャッチ画像

さて、今月は決算ラッシュでした。
今回は凄かったです。
とんでもなく下がりました。
最主力銘柄マイクロアドの今日までの2連続ストップ安にシンクロ・フードのストップ安と、派手に下げてくれました。
かなりの大損です。

ただ、実はそれでもそれほど悲観していません。
今回はその中でも最主力銘柄のマイクロアドの決算についてです。

【9553】マイクロアド決算分析(2023年3Q)

【9553】マイクロアド 決算の概要

早速決算の内容は…

マイクロアド決算短信
【9553】マイクロアド 決算短信

これだけ見られた方は「まあ、良さそうじゃない?」て感じるかもしれません。
じゃあ何が悲観されたかというとこれです。

マイクロアド2023年3Q単体業績
マネックス証券 銘柄スカウター

これは今回発表された2023年3Qの単体での成績です。
ご覧のとおり、当期利益以外は前年比でマイナス成長となりました。
これが嫌気されて売り込まれたんですね。
まあ、正直見た目は悪いですよね、3Qでマイナス成長なわけですから。
でも実際に中身を見るとそこまで悲観するものではないように見えました。
実際に見てみましょう。

なぜ減益となったか?

今回何が3Q単体での減益に繋がったかというと、これが大きかったのではないかと思います。

マイクロアド決算説明資料1

【9553】マイクロアド 2023年9月期 第3四半期決算説明資料

データプロダクト事業の中のデジタルサイネージの業績が落ち込んだことです。
でもこれって戦略的なものなんです。
ここにも書いてありますよね?「リテール領域への注力により再成長を目指す」と。
そこで遡って「2022年9月期決算説明資料」を確認してみると…

2022年マイクロアド決算説明資料
【9553】マイクロアド 2022年9月期決算説明資料

ありましたね。
このように、2023年には減収減益予想をしているんです。
1,2Qでは増収増益になっていたものだから3Qになって一気にそのしわ寄せが現れたって感じですかね。

だからこの部分に関しては問題ないと受け取っていいでしょう。

一番大事!”成長ストーリー”は維持されているか!?

では次に何を確認するか?
これが一番大事です。
売買の一番の判断になること、この企業の成長ストーリーが崩れてないかってことです。

これが崩れていたら売るという判断に大きく傾きます。

この銘柄の成長ストーリーは決算説明資料で何度も明示されています。

マイクロアド決算説明資料2
【9553】マイクロアド 2023年9月期 第3四半期決算説明資料

この銘柄の成長ストーリーは単純です。
“儲からないコンサルティング事業から儲かるデータプロダクト事業へ移行する”です。

これにより利益率が上昇して爆益に繋がることを見込んで買いました。
では、これが崩れていないのか、つまり”データプロダクト事業は順調か”を確認しましょう。
これも決算説明資料にあります。

マイクロアド決算説明資料3
【9553】マイクロアド 2023年9月期 第3四半期決算説明資料

前年比と比べて伸びてますね。
「でも伸びが鈍化してない?」
って、それは戦略的に減らしてるデジタルサイネージも含んでますからね…
ではデジタルサイネージを除いた部分、それが「UNIVERSE」という成長を支えるもっとも大事な主力商品がどうなっていかがこちらです↓

【9553】マイクロアド 2023年9月期 第3四半期決算説明資料

相変わらず素晴らしい伸びですね。
これを見て安心しました。
「この銘柄の成長ストーリーは崩れていない、まだ売る必要は無い」と確信しました。

「でも1,2Qよりも成長鈍化してるじゃん」って!?
それは季節性ってわざわざ説明してくれています↓

マイクロアド決算説明資料5

【9553】マイクロアド 2023年9月期 第3四半期決算説明資料

ここまで丁寧に説明資料で開示してくれているので安心ですね。
これを読んで「もうこの銘柄は終わりだ」ってなります!?
私にはとてもそうは思えません。

他に思うこと

でもだからといってこの株価の下落がおかしいとも一概には言えません。
だって、この決算の前にはPER75倍ですよ!?
さすがにやりすぎだろ…と。

じゃあ売れば!?

「じゃあなぜ売らなかったのか!?」というと、

1つはそこまでは読めないってことですね。
「このままかなりの成長を維持する」ってことも考えられたので。
2Q決算発表の時点では正直「もう一度上方修正する」とも思っていました…。


もう1つは、素晴らしい銘柄って「手放したくない」って心理が働いちゃうんですよね。
そして「売ってこれよりも良い銘柄を見つけられるのか!?」ってのもありますし。
だから、ただただこの暴落を受け入れる他無いってことです。

今回投げ売っているのはPERが狂気と思えるほどに上がったところで買った人が大半なのではないでしょうか。
あんなに高値で掴むのはよっぽどこの銘柄に期待していたのでしょう。
ある意味では「そりゃ見た目だけで言ったら悪いこの決算では売りたくなるでしょうね…」とも感じますが。

売らなかった他の理由

あと、なぜここまで高値で放置していたのかというのに「もうすぐ3Q決算だったから」というのもあります。
あと3ヶ月もすれば本決算。
そうするとまた来期の予想が出てくる。
来期もこの成長が維持できるのならPERも下がり、なんとか見られる数字になってくるということです。

と、いうことで今回の決算はマイクロアドを筆頭に暴落が相次ぎましたが、その反面中身は概ね順調で売るほどでもないといった感じになりました。

実はこの記事、「今月の決算まとめ」として今回決算発表のあった保有銘柄をいくつか紹介しようと思ったのですが、マイクロアドだけで結構な量になってしまったので他の銘柄はいいかなという感じになってしまいました…。
リクエストがあればやりますが。

それでは、また。

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