どれだけ分散投資すべきか?分散投資すべきでない人とは?

分散投資について前回からの続きです。

どれだけ分散投資すべきか?分散投資すべきでない人とは?

前回、「分散投資はリスクだけでなく、利益も分散する」、「分散するかは人による」ということをお伝えしてきました。
今回は「人による」というところを掘り下げます。
これを読めば自分がどれだけ分散投資をすべきか、またはすべきではないかがわかるのではないでしょうか。

どんな人が分散すべきか

まず、いきなりですが分散投資についてバフェットの意見を聞いてみましょう。

分散とは無知に対するリスク回避だ。
だから、勝手知ったる者にとって、分散の手法はほとんど意味がない。

ウォーレン・バフェット

バフェットは集中投資することで有名で、分散することになんて意味はないと言い放ちます。
だからといってここで

「バフェットがこう言ってるんだから皆も分散投資なんてやめろ!」

なんて言えません。
これはバフェットだからこそなんですね。
これくらい投資を極めていれば分散投資は無駄というのもわかります。
「これは間違いない!」と思える銘柄を選択できるのなら。

と、いうことでここから1つわかることは“無知な人ほど分散しろ”ということです。
投資を始めたてで、右も左もわからない人はできるだけ分散したほうがいいでしょう。

どれだけ分散するか

しかし、だからといって100も200も分散しても…ですよね。
ここで目安としては、「自分が管理できるくらい」という条件をつけましょう。
分散が目的になってはいけません。
まだ投資を初めて、軌道に乗っていない、”どうやれば儲けられるかをわかっていない人”はまずは軌道に乗せること、つまりは儲け方を知ることを最優先すべきです。

なので、買った銘柄の状況が追えなくなるのはまずいでしょう。
銘柄の管理とは以下のようなことを指します。

①銘柄を買った理由を説明できる(できないのなら買わない)
②銘柄の決算の状況を追える
③銘柄になにかあったときに売買の判断を下す時間が確保できる
④ポートフォリオと他の現金などの資産を比較して資産の調整(現金比率など)が行える→リスク管理

せめてこれくらいはできないと銘柄を持っている理由はありません。
持っていても投資スキルの向上には役立ちません。

なので、サラリーマンだと仕事の忙しさにもよりますが15銘柄も持っていたら手に余るくらいじゃないかなと思いますが、どうでしょう…?

分散投資で本能に逆らう

以前、長期投資で成功するには本能に逆らわなければならないという話をしました。

分散投資はこれを克服するのにもってこいな方法ではないでしょうか?
十分に分散すれば1銘柄がポートフォリオに与える影響は少ないです。
なので株価が下がっても「どうせ少額だし」の精神が働いて本能に逆らっていけるのではないでしょうか!?

長期投資では細かいことを気にしないでいることも大事ですので、分散投資はそういった部分で良い働きをするのではないでしょうか。
そうしてるうちに「細かいこと気にしないでも長い目で見れば上がっていくな」という実感を掴めてこればこっちのもんです。

ただ当然ながら正しい銘柄を選択し、正しい値段で買わないと長い目で見ても上がりようはありませんのでご注意を。
また、暴落時はほぼすべての株が下落するので投資に振り向ける資金がそもそも大きいといくら分散投資しても精神的に参ってしまうということもあるのでそこもご注意ください。

持ちすぎ厳禁

分散投資で気をつけることとしてこんなこともあります。

気になった銘柄を多く持ちすぎてしまうパターンです。
自分の投資手法はある程度確立できているんだけど、それに合致する銘柄がいくつかあってどれも手をつけてしまう。
「これは上がるだろう」と思って買うんだけど、他の保有銘柄に比較したら見劣りする。
でも買っておかないともったいない、という感じですね。
“その銘柄をもっと自身がある保有銘柄の買い増しに充てていればもっとパフォーマンスが向上したのに”
ってオチですね。
どうやら近年、私はこれに陥っていたのかもしれません。
そこで、自信がある銘柄だけ持つようにしたところパフォーマンスが改善しました。

自分の投資手法は確立できているんだけど、なぜかパフォーマンスが上がらないっていう人、これかもしれませんよ…!?

非常時の分散投資

他にも分散投資すべき点として、非常事態のときってのがあります。
非常事態とは主に暴落など。
ちょっと前のマザーズの暴落があったときはちょっと小型株から離れたくて、原油株や銀行株を買ったときがありました。
でも普段そんな株は全く買わないので不慣れです。
そんなときは銘柄を絞らずに分散して持っていました。
それが投資人生の中で最も多い銘柄数(16銘柄くらいかな?)でしたね。
非常時には分散投資を取り入れるってこともありえますね。

まとめ

分散投資は「人による」ってのはやはりその通りで、すべての人が一概にこれが正解っていうのはありません。
自分が投資をどれくらいわかっているのかをまず理解しないとですね。
自分の実力を客観視できなければ市場の波に溺れて退場するハメになります。
逆に分散しすぎてもパフォーマンスを落とすので、そのバランス感覚を経験から養っていく必要がありそうです。

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