投資手法の基礎編。
前回の記事の続きです。
前回は株の買い時はいつか、についてお話しました。
その内容は、株の買い時の悩みとして以下の2つがあるということでした。
①今の全体相場において株式は買い時なのか
②この銘柄は今買い時なのか
前回は①についてお話しました。
「株はいつだって買い時です」
でしたね。
この記事では②についてお話していきます。
この銘柄は今買い時なのか
個別銘柄の買い時の基準については既に「企業価値の見極め方」で書きましたが、
ここでは買うときに注意することをもう少し踏み込んでお話します。
扉が開くまで待つ
株式投資には忍耐が必要です。
せっかく良い企業をみつけても早まって買っては損を出すことになるかもしれません。
その銘柄が十分に下がるのを待ち続けてください。
そして基準の水準まで下がってきたら買い進むのです。
扉が開くまで待ち続け、開いたら飛び込む、そんなイメージです。
もしその基準まで下がってこないなら他の銘柄にあたりましょう。
安心してください、上場銘柄は3500社以上ありますから。
株価が下がるってスバラシイ
“そんなこと言ったって待てないよ!”って方にここで価格が下がる素晴らしさをお教えします。
今あなたが目をつけた銘柄が1000円で取引されていてあなたはこの銘柄の価値を1000円だと見積もっています。
しかし余裕を持って800円になるまで待ってそこで購入しました。その後株価は反転上昇し、1600円で売り抜けました。株価は2倍になったのです。
余裕を持たずに1000円で買っていたら60%の利益に留まっていたでしょう。
反対にその銘柄が思ったより利益をあげられずに株価が低迷して500円になって損切りしたとしましょう。
800円で買ったので37.5%の損失です。しかし1000円で買っていたらその価値は半分になっていました。
以上のように利益を出すにせよ損失を出すにせよ安く買うことはスバラシイことなのです。
このように自分の見積もった価値よりも低く買う(安全域を持つ)ほどリスクは小さくなります。
バフェットの師匠であるベンジャミン・グレアムは「堅実な投資の極意を言い表すとそれは安全域である」と述べ、バフェットもその重要性を説いています。
底値を狙うな
買ってから株価が下がることを今まで何度も経験してきました。
でもそれは気にするだけ無駄なことです。
株価を追って売買し始めた瞬間にあなたは投資ではなく投機(ギャンブル)をしていることになります。
あなたがどういう理屈で儲けようとしているのかを常に意識してください。
その理屈は本質的価値と株価に注目するということでしたよね。
上記で安全域の重要性をお話しましたが、安全域を十分にとっていればそこから値が下がっても気にする必要はありません。
あなたの算定した企業価値が正しく、安全域を持って買ったなら長期的に見て株価は上がるはずです。
複利の力は偉大です。
ちょっとばかし底値で買えずに数%の利益を取り逃したといって悔やむのは馬鹿げています。
あなたの狙うべき利益はそれより遥かに大きい数倍なのですから。
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