書籍紹介「ピーター・リンチの株で勝つ」 ~小型株の強みと利益の重要性~

「ピーター・リンチの株で勝つ」という本を紹介しております。
では前回の続きから。

↓前回の記事

書籍紹介「ピーター・リンチの株で勝つ」 ~小型株の強みと利益の重要性~

「この本が教えてくれること」として、前回は「個人投資家の優位性がわかる」という点について話しました。
次に「小型株の強みがわかる」についてお話しましょう。

小型株の強みがわかる

私の保有銘柄のほとんどは小型銘柄です。
それはこの本の影響によるところが大きかったのでしょうね。

安心感で買ってはいけない

投資を始めると多くの方は馴染みのある、有名な企業に投資をするでしょう。
その方が安心感があるからですね。
「聞いたことがあるから買う」って”安心感で買っている”に直結しがちです。
それではいけません。
株を買うということは「企業の一部を買う」ということを意識しなければいけません。
ということは企業のことをよく知らなければなりません。
それなのに安心感からろくに調べもせずに買ってしまうのです。

家を買うためには何カ月もかけるのに、えてして株式投資は数分間で決めてしまう。
ほとんどの人は、株式投資より電子レンジを買うことのほうに、より多くの時間をかけるのである。

ピーター・リンチ

理解しやすい小型株

では、企業のことを理解するのに大型株と小型株どちらが理解しやすいかというと断然小型株です。
このことを理解していない方も多いのではないでしょうか?
なぜなら小規模な企業ほど1つの事業に集中しているからです。
一方で大企業は多くの事業を運営しているので全てを理解するのが大変ですし、それだけ変数が増えるので業績を予想するのも困難です。

クレヨンで説明できないアイデアには、決して投資するな。

ピーター・リンチ

値上がりしやすい小型株

他にも小型株は値上がりし易いというのもあります。
例えばトヨタのような大型株の銘柄が1年で2倍になるのと小型株のそれとではどちらの可能性が高いでしょうか?
これは断然小型株です。
小型株は1年で2倍どころか数年で10倍なんてのもザラです。
投資で大きく利益を出したいのなら小型株はとても魅力的です。
もちろんそれだけ値下がりのリスクもありますがその対処の仕方はこのブログでも繰り返しお伝えしているとおりです。
なので、私はもう小型株がやめられません。

小型株の魅力については以前書いた記事があるのでこちらも参考にしてみてください。

利益の大切さがわかる

他にもこの本で利益の重要さが理解できました。
投資を始めた当初は「何を基準に投資をすればいいのだろう?」と疑問を抱いたものです。
投資判断の基準となるものっていろいろありますよね。

  • 売上
  • 利益
  • ROE
  • ROA
  • 時価総額

私も当初は何を基準にすれば良いのか悩みました。
それが決まらないと「なんとなくで投資」ということになりかねません。

この本の第10章は
「収益、収益、そして収益」
というタイトルで利益の重要性が書かれています。
利益(もっというとEPS(1株あたり純利益))を最重要指標として軸にすると投資判断を下す際にもかなりのメリットを享受できます。
この”軸”ができることでどこで買えば良いのか・売れば良いのかという判断が明確になりますし、どのような銘柄を選択すれば良いのかも明確になります。

そして、この章で株価と利益の相関性を表したグラフが何度か登場しますがこれが株を長期目線で捉える重要性を教えてくれます。
株価は”長期的に見れば”利益に収束するということです。
これを理解することで
・株式投資を論理的に捉え、それをギャンブルではなく”確かなもの”へと変えてくれる
・売買の判断材料が持てるようになる
・株価の上下に惑わされることのない忍耐力を持てるようになる

といった利点があります。

やはり良い本は語ることが多くなりますね。
次回は銘柄の分類についてです。
この分類もまたこの本が教えてくれる最も有益なこととも言えるかもしれません。

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